1-1労働者災害補償保険法(労災保険法)における業務災害認定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

オリジナル1

問1 

労働者災害補償保険法(労災保険法)における業務災害認定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労災保険法第4条により、業務上の事由による労働者の死亡の場合、その死亡が業務と無関係な病気によるものであっても、業務がその病気の進行を促進したと認められる場合には、業務災害として認定される。

B 労災保険法第5条の規定により、通勤災害は、労働者が通常の通勤路線及び方法で通勤している間に生じた事故についてのみ、業務災害として認定される。

C 労災保険法第6条により、労働者が業務とは無関係の個人的な行動中に受けた傷害であっても、その行動が業務の一環として認められる場合には、業務災害として認定される。

D 労災保険法第7条の規定により、労働者が労働中に心理的負荷によって精神障害を発症した場合、その障害が業務上の事由によるものであると明確に認められない限り、業務災害とは認定されない。

E 労災保険法第8条により、業務外の事由による労働者の疾病でも、その疾病が業務により顕著に悪化した場合には、業務災害として認定される。

問1 解答

正解 A (難易度:B)

A.○ 正しい:Aの記述は正しいです。労災保険法第4条により、労働者の死亡が業務と無関係な病気によるものであっても、業務がその病気の進行を促進したと認められる場合には、業務災害として認定されます。これにより、業務が間接的に労働者の死亡に影響を与えた場合でも、適切な保護が提供されることを保証します。

B.× 解説:Bの記述は誤っています。通勤災害は、労働者が通常の通勤路線及び方法で通勤している間に生じた事故に限らず、特定の条件下での通勤途中の事故も業務災害として認定されることがあります。通勤災害の認定は、事故の発生状況や通勤の方法によって異なります。

C.× 解説:Cの記述は誤っています。労働者が業務と無関係の個人的な行動中に受けた傷害は、一般に業務災害として認定されません。ただし、その行動が業務の一環として認められる特別な状況がある場合に限り、業務災害として認定されることがあります。

D.× 解説:Dの記述は誤っています。労働者が労働中に心理的負荷によって精神障害を発症した場合、その障害が業務上の事由によるものであるかどうかは、具体的な状況や証拠に基づいて個別に判断されます。明確な証拠がなくても、業務との関連性が認められれば業務災害として認定されることがあります。

E.× 解説:Eの記述は誤っています。業務外の事由による労働者の疾病が業務により悪化した場合でも、その疾病が元々業務上の事由によるものでなければ、一般に業務災害として認定されません。業務災害の認定は、疾病の原因と業務との直接的な関連性に基づいて行われます。

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