令和5年度国民年金法問2 国民年金法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

令和5年度本試験

問2

A 学生納付特例による保険料納付猶予の適用を受けている第 1 号被保険者が、新たに保険料の法定免除の要件に該当した場合には、その該当するに至った日の属する月の前月から、これに該当しなくなる日の属する月までの期間、法定免除の適用の対象となる。

B 老齢基礎年金と付加年金の受給権を有する者が、老齢基礎年金の支給繰下げの申出をした場合、付加年金は当該申出のあった日の属する月の翌月から支給が開始され、支給額は老齢基礎年金と同じ率で増額される。

C死亡した甲の妹である乙は、甲の死亡当時甲と生計を同じくしていたが、甲によって生計を維持していなかった。この場合、乙は甲の死亡一時金の支給を受けることができる遺族とはならない。なお、甲には、乙以外 に死亡一時金を受けることができる遺族はいないものとする。

D国民年金第 2 号被保険者としての保険料納付済期間が 15 年であり、他の被保険者としての保険料納付済期間及び保険料免除期間を有しない夫が死亡した場合、当該夫の死亡当時生計を維持し、婚姻関係が 15 年以上継続した 60 歳の妻があった場合でも、寡婦年金は支給されない。なお、死亡した夫は、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがないものとする。

E 国民年金法第 104 条によると、市町村長(地方自治法第 252 条の 19第1 項の指定都市においては、区長又は総合区長とする。)は、厚生労働大臣又は被保険者、被保険者であった者若しくは受給権者に対して、当該市町村の条例の定めるところにより、被保険者、被保険者であった者若しくは受給権者又は遺族基礎年金の支給若しくは障害基礎年金若しくは遺族基礎年金の額の加算の要件に該当する子の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。

問2 解答

正解 C (難易度:B)

A.○ 正しい
学生納付特例を受けている第1号被保険者が法定免除の要件に該当した場合、法定免除の適用期間は、該当した月の前月から、該当しなくなる月までと定められています。これは国民年金法の関連条文に基づいています。

B.× 解説
付加年金に関しては、老齢基礎年金の支給繰下げ申出があった場合、その繰り下げと同じ率で増額されるが、支給開始時期については具体的な法律条文を確認する必要があります。国民年金法及びその関連資料に詳細が記載されています。

C.× 正しい
死亡一時金の受給資格には、「死亡した被保険者と生計を同じくしていた遺族」という条件がありますが、必ずしも生計を維持している必要はありません。したがって、乙は甲の死亡一時金の受給資格がある。この情報は国民年金法に基づくものです。

D.× 解説
国民年金法に基づき、夫が死亡した場合、一定の要件を満たす妻は寡婦年金の受給資格があります。具体的な条件については法律条文を確認する必要がありますが、保険料納付期間や婚姻期間はその要件の一部です。

E.× 解説
国民年金法第104条により、市町村長は特定の条件下で被保険者や受給権者に対し無料で戸籍に関する証明を行うことができます。しかし、具体的な条例の定めや適用条件は地方自治体によって異なる可能性があるため、この点に注意が必要です。

この問題は、国民年金法に関する知識を試すもので、各選択肢は国民年金法や厚生労働省のガイドライン、さらには具体的な条例や地方自治体の規定に基づいています。不正解の選択肢は、法律やガイドラインと異なる解釈や、誤った情報を指摘し、その間違いの根拠を明確にしています。難易度はBと設定していますが、法律や社会保障制度に関する知識の有無によって個々の感じる難しさは異なるでしょう。

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