令和5年度国民年金法問1 国民年金法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

令和5年度本試験

問1 

A保険料の全額免除の規定により、納付することを要しないとの厚生労働大臣の承認を受けたことのある老齢基礎年金の受給権者が、当該老齢基礎 年金を請求していない場合、その承認を受けた日から 10 年以内の期間に係る保険料について追納することができる。

B 付加年金は、第 1 号被保険者及び第 3 号被保険者としての被保険者期間を有する者が老齢基礎年金の受給権を取得したときに支給されるが、第 2 号被保険者期間を有する者について、当該第 2 号被保険者期間は付加年金の対象とされない。

C 厚生労働大臣は、被保険者から保険料の口座振替納付を希望する旨の申出があった場合には、その納付が確実と認められるときに限り、その申出 を承認することができる。

D被保険者ではなかった 19 歳のときに初診日のある傷病を継続して治療中の者が、その傷病の初診日から起算して 1 年 6 か月を経過した当該傷病による障害認定日(20 歳に達した日後とする。)において、当該傷病により障害等級 2 級以上に該当する程度の障害の状態にあるときには、その者に障害基礎年金を支給する。

E 寡婦年金の額は、死亡した夫の老齢基礎年金の計算の例によって計算した額の 4 分の 3 に相当する額であるが、当該夫が 3 年以上の付加保険料納付済期間を有していた場合には、上記の額に 8,500 円を加算した額となる。

問1 解答

正解 D (難易度:C)

A.× 間違い。保険料全額免除の承認を受けた老齢基礎年金受給権者が追納することができるのは、承認を受けた日から2年以内の期間に係る保険料です。10年以内というのは誤りです。この規定は国民年金法に基づきます。

B.× 間違い。付加年金は、第1号被保険者及び第3号被保険者としての被保険者期間を有する者が、老齢基礎年金の受給権を取得したときに支給されますが、第2号被保険者期間も付加年金の対象となります。この記述は国民年金法の規定に反します。

C.× 間違い。厚生労働大臣は、被保険者から保険料の口座振替納付の申出があった場合、特に納付が確実であると認められる場合に限定せず、一般的にその申出を承認することができます。この記述は国民年金法における口座振替納付の規定とは異なります。

D.○ 正しい。被保険者ではなかった19歳時に初診日のある傷病を継続して治療中の者が、その傷病により障害等級2級以上に該当する程度の障害の状態にある場合、20歳に達した日後の障害認定日に障害基礎年金を支給することができます。これは国民年金法に基づく障害基礎年金の規定です。

E.× 間違い。寡婦年金の額は、死亡した夫の老齢基礎年金の計算の例によって計算される額の3分の2に相当する額です。また、付加保険料納付済期間がある場合の加算額は、死亡した夫の付加保険料納付期間に基づいて計算され、一律8,500円とは限りません。

以上の解説に基づき、正しい選択肢はDですので、正解はDとなります。

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