令和5年度 雇用保険法 問1 雇用保険の被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

令和5年度本試験

問1 

A 名目的に就任している監査役であって、常態的に従業員として事業主との間に明確な雇用関係があると認められる場合は、被保険者となる。

B 専ら家事に従事する家事使用人は、被保険者とならない。

C個人事業の事業主と同居している親族は、当該事業主の業務上の指揮命令を受け、就業の実態が当該事業所における他の労働者と同様であり、賃金もこれに応じて支払われ、取締役等に該当しない場合には、被保険者となる。

D ワーキング・ホリデー制度による入国者は、旅行資金を補うための就労が認められるものであることから、被保険者とならない。

E 日本の民間企業等に技能実習生(在留資格「技能実習 1 号イ」、「技能実習1 号ロ」、「技能実習 2 号イ」及び「技能実習 2 号ロ」の活動に従事する者)として受け入れられ、講習を経て技能等の修得をする活動を行う者は被保険者とならない。

問1 解答

正解 E (難易度:B)

A.○ 正しい。名目上の監査役であっても、実質的に従業員として事業主との間に明確な雇用関係があると認められる場合、雇用保険の被保険者となる可能性があります。これは、実態に応じた被保険者の認定に関する基準に基づくものです。

B.○ 正しい。専ら家事に従事する家事使用人は、雇用保険法において被保険者とはされていません。これは、家事使用人が事業の一環としての労働者ではないという認識に基づくものです。

C.○ 正しい。個人事業主と同居している親族であっても、事業主の業務上の指揮命令を受け、就業の実態が他の労働者と同様であり、賃金も支払われている場合、取締役等に該当しない限り、被保険者となる可能性があります。これは、実態に応じた被保険者の認定基準に沿ったものです。

D.○ 正しい。ワーキングホリデー制度による入国者は、一般的に旅行資金を補うための短期間の就労が認められていますが、これによる就業は雇用保険の被保険者となることを意図したものではありません。そのため、これらの入国者は通常、被保険者とはなりません。

E.× 誤っている。技能実習生は、日本の民間企業等において技能等の修得を目的として受け入れられ、実際に労働を行う者です。彼らは雇用関係にあり、雇用保険法に基づいて被保険者となります。技能実習生が被保険者とならないとする記述は誤りです。

解説:
雇用保険の被保険者に関する認定は、実態に基づいて行われます。名目上の地位や特定の制度に基づく入国者であっても、実際の雇用関係や労働の実態に応じて被保険者となるか否かが判断されます。技能実習生は、日本での実際の労働活動に基づき、雇用保険の被保険者となることが一般的です。この点を誤解している選択肢Eが誤りとなります。

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