令和5年度問16 労災保険給付に関する決定(処分)に不服がある場合の救済手続に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

令和5年度本試験

問6

A 労災保険給付に関する決定に不服のある者は、都道府県労働局長に対して審査請求を行うことができる。

B 審査請求をした日から 1 か月を経過しても審査請求についての決定がないときは、審査請求は棄却されたものとみなすことができる。

C処分の取消しの訴えは、再審査請求に対する労働保険審査会の決定を経た後でなければ、提起することができない。

D 医師による傷病の治ゆ認定は、療養補償給付の支給に影響を与えることから、審査請求の対象となる。

E 障害補償給付の不支給処分を受けた者が審査請求前に死亡した場合、その相続人は、当該不支給処分について審査請求人適格を有する。

問6 解答

正解 E (難易度:B)

A.× 労災保険給付に関する決定に不服がある者は、都道府県労働局長ではなく、労働保険審査会に対して再審査請求を行うことができます。これは労働者災害補償保険法(労災法)に基づく手続きです。

B.× 審査請求に対して1か月経過しても決定がない場合、自動的に棄却されたとみなされるわけではありません。審査請求が棄却されるかどうかは、審査を行う機関が決定し、通知します。

C.× 再審査請求に対する労働保険審査会の決定を経ないと、処分の取消しの訴えを提起することは原則としてできませんが、特別の理由がある場合には、この限りではありません。たとえば、審査請求が不当に遅延されている場合などがこれに該当します。

D.× 医師による傷病の治癒認定自体は、直接審査請求の対象となるわけではありません。治癒認定に基づいて行われた給付の決定に不服がある場合に、その決定に対して再審査請求を行うことができます。

E.○ 障害補償給付の不支給処分を受けた者が審査請求前に死亡した場合、その相続人は審査請求人適格を有します。この規定は労働者災害補償保険法において認められており、相続人が故人に代わって不支給処分に対する救済を求めることができます。

解説には、各選択肢に関連する労働者災害補償保険法やその他関連法規の条文、判例、資料名を具体的に示す必要があります。また、不正解の選択肢についても、どこがどのように間違っているかを詳しく説明することが求められます。

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