問6 区分所有法
次の記述のうち、区分所有法(明治42年法律第95号)および民法(明治29年法律第89号)に関する規定に基づいて、誤っているものはいくつあるか。以下の状況を想定する:桜木マンションの区分所有者であるC氏が、自己の専有部分である205号室をD氏に賃貸している。桜木マンションの規約では、専有部分の用途を明確に規定していない。
ア C氏が205号室をオフィスとしてD氏に賃貸した場合、これは桜木マンションの規約違反となる可能性がある。
イ C氏は、賃貸契約に関わる一切の事項をD氏に委ねることができ、C氏の同意なしにD氏が改修工事を行うことも可能である。
ウ 桜木マンションの管理組合は、205号室の賃借人であるD氏から直接管理費を徴収することができる。
エ C氏がD氏に対して賃貸契約の更新を拒否した場合、D氏は民法に基づいてC氏に対して更新の強制を求めることができる。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
問6 解答
正解 3 (難易度:A)
ア × 誤り。区分所有法第36条によれば、専有部分の用途は、管理規約で特に制限されていない限り、区分所有者の自由に決定できる。したがって、専有部分をオフィスとして使用することは規約違反とはならない場合が多い。
イ × 誤り。民法第605条に基づき、賃貸物の改修は原則として貸主の同意が必要である。C氏の同意なしにD氏が改修工事を行うことは原則として認められない。
ウ × 誤り。区分所有法第44条の2によれば、管理費等の負担は区分所有者であるC氏にある。管理組合がD氏から直接管理費を徴収することは通常認められない。
エ ○ 正しい。民法第634条に基づき、賃借人は、特段の事情がない限り、賃貸契約の更新を求めることができる。したがって、D氏は更新の強制を求めることができる可能性がある。
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