問42 省エネ
1 建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(平成 27 年法律第 53号)において住宅に適用される基準は、建築物エネルギー消費性能基準と住宅事業建築主基準の2つである。
2 熱貫流率とは、熱伝導率と熱伝達率の2要素により決まり、値が大きい外壁は熱を通しやすく、値が小さい外壁は保温性が高いことを示す。
3 夏場の省エネ対策では、日射をいかに防ぐかがポイントとなり、ブラインドやルーバーを用いて直射光が室内に入らないようにすることは有効である。
4 外壁の仕様を熱伝導抵抗が高いものとしたり建具の気密性を高めることは、熱の出入りを低減し、断熱性能を高めるために有効である。
問42 解答
正解 1 (難易度:C)
1.× 誤っている。「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」(エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律)では、住宅に対する基準として、「建築物エネルギー消費性能基準」というものが設けられていますが、「住宅事業建築主基準」という明確に区別された二つの基準が設けられているわけではありません。この法律は、建築物全体のエネルギー消費性能を向上させることを目的としており、そのための基準や指針を定めています。
2.○ 正しい。熱貫流率は、材料の厚さを含めた熱伝導率と熱伝達率によって決まります。値が大きいほど熱を通しやすく、値が小さいほど保温性が高いことを示します。これは、外壁材料などの断熱性能を評価する上で重要な指標です。
3.○ 正しい。夏場の省エネ対策として、日射を防ぐことは重要です。ブラインドやルーバーなどを使用して直射日光を遮ることは、室内温度の上昇を抑え、冷房のエネルギー消費を減らす効果があります。
4.○ 正しい。外壁の仕様を熱伝導抵抗が高いものとすることや、建具の気密性を高めることは、外部からの熱の侵入や内部からの熱の逃出を防ぐことで、断熱性能を向上させるために有効です。これにより、冷暖房に必要なエネルギー消費を抑えることができます。
したがって、適切でない記述は「1」です。選択肢1は、建築物のエネルギー消費性能に関する法律に関する誤解に基づいています。選択肢2、3、4は、建物の省エネ対策に関する適切な知識を反映しています。
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