問37 長期修繕計画
1 長期修繕計画の構成は、マンションの建物・設備の概要等、調査・診断の概要、長期修繕計画作成・修繕積立金の額の設定の考え方、長期修繕計画の内容、修繕積立金の額の設定の項目を基本とする。
2 長期修繕計画の計画期間は、30 年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とする。
3 修繕工事を集約すると、直接仮設や共通仮設の設置費用が増加するなどの経済的なデメリットがある。
4 推定修繕工事費は、長期修繕計画用に算出した概算の数量に、調査データや実績等を基に設定した単価を乗じて算定する。
問37 解答
正解 3 (難易度:B)
1.○ 正しい。長期修繕計画の構成は、マンションの建物・設備の概要、調査・診断の概要、長期修繕計画作成と修繕積立金額設定の考え方、長期修繕計画の内容、修繕積立金額設定の各項目を基本としています。これにより、計画の全体像、具体的な修繕内容、費用の見積もりなどが明確にされます。
2.○ 正しい。長期修繕計画の計画期間は、通常30年以上とされ、その間に複数回の大規模修繕工事が含まれる期間をカバーすることが推奨されています。これにより、マンションの長期的な維持管理と資産価値の保持を目指します。
3.× 誤っている。修繕工事を集約することで仮設費用が増加する可能性はありますが、集約により工事の効率化やコスト削減が期待されることが一般的です。例えば、複数の修繕を同時に行うことで、工事の回数を減らし、総コストを削減できる可能性があります。したがって、集約による経済的なデメリットのみを強調するこの記述は適切ではありません。
4.○ 正しい。推定修繕工事費の算定方法として、概算の数量に対して、調査データや実績に基づいた単価を乗じる方法が一般的です。これにより、修繕計画に必要な予算をより現実的に見積もることができます。
したがって、適切でない記述は「3」です。選択肢1、2、4は長期修繕計画の作成に関する適切な内容を反映していますが、選択肢3は修繕工事の集約に関する一般的な理解に反するものです。
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