問32 管理規約において特定の建物の大規模修繕工事に関する決議を総会で行うこととされている甲マンションにおいて、総会に代わる書面による決議の手続きが進められた場合に関する次の記述のうち、区分所有等に関する法律や標準管理規約に基づいて適切でないものはどれか。ただし、当該管理規約では書面決議が可能であると明記されているものとする。

パート3

1 組合員の半数以上の同意があれば、書面による決議をもって総会の決議とすることができる。

2 大規模修繕工事に関する書面決議は、組合員の3/4以上の賛成をもって決議が成立すると規約で定められている場合、その定めに従う。

3 書面決議の実施にあたり、反対する組合員がいない限り、書面決議は有効とされ、総会における決議と同等の効力を有する。

4 理事長は、書面による決議があった場合には、その書面を管理組合の事務所に備え置き、組合員及び利害関係者の書面閲覧の要求に応じる義務がある。

問32 解答

正解 1 (難易度 B)

1 × 解説:区分所有等に関する法律(平成21年法律第91号)第29条の3によれば、書面による決議は全組合員の同意が必要であるため、組合員の半数以上の同意のみでは不十分である。

2 ○ 正しい:標準管理規約や区分所有等に関する法律において、規約で定める議決権の数による決議は、その規約に定められた要件を満たす必要がある。

3 × 解説:区分所有等に関する法律において、書面決議は組合員全員の合意がある場合に限り、総会の決議に代わることができる。一部の反対がある場合でも、それを無視して決議が成立するわけではない。

4 ○ 正しい:区分所有等に関する法律および標準管理規約には、書面による決議後の文書の取扱いについてこのように定められている。

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