問２３　消防設備等の維持管理に関する次の記述のうち、建築基準法（昭和25年法律第201号）及び関連する消防法の規定によれば、誤っているものはどれか。

１　特定建築物の所有者は、火災の発生を防ぐため、消防用設備の適正な維持及び管理を行わなければならない。

２　自動火災報知設備を設置した建築物においては、所有者は、当該設備の適正な維持管理を行うとともに、設備の点検を定期的に実施しなければならない。

３　共同住宅の管理組合が消防設備等の維持管理を行う場合、設備等の点検記録を保管し、消防署の要求があったときには、これを提示しなければならない。

４　高さ31mを超える共同住宅においては、管理組合は、消防用設備等の維持管理に関する規程を設け、所轄消防署長に届け出なければならない。

問２３　解答

正解　４　（難易度B）

１　×　建築基準法及び消防法には、特定建築物の所有者が消防用設備の維持及び管理を行わなければならないとの規定はあるが、その細かい実施義務の内容については消防法等で定められているため、この記述自体は誤っていない。

２　×　自動火災報知設備に関する維持管理義務と点検義務は、消防法及び建築基準法の施行令等で定められており、所有者の義務として正しく記述されている。

３　×　消防設備等の点検記録の保管は、消防法施行令で義務付けられており、記録の提示要求があったときの提供義務も規定されているため、この記述は正しい。

４　○　高さ31mを超える共同住宅に関しては、管理組合が消防設備の維持管理に関する規程を設ける必要はあるが、届け出の必要があるのは建築物の防火管理者を定める場合であるため、この記述は誤っている。適切な規定は消防法に基づくものであり、届け出の義務があるのは防火管理上の責任者や計画に関するものである。