問１６　甲マンションの一室が改装工事を行った後に、改装された部分が共用部分にかかわる可能性がある改装を施した場合に関する次の記述のうち、区分所有法その他関連する法律の規定によれば、正しいものはどれか

。

１　区分所有者は、改装により共用部分が損なわれた場合、他の区分所有者の同意を得ずに、改装工事を行った本人がその修復責任を負う。

２　改装工事が共用部分に影響を及ぼす場合、区分所有者は工事に先立って管理組合の承認を得ることが必要である。

３　管理組合は、共用部分への影響を無視して改装工事を行った区分所有者に対し、民法に基づいて損害賠償を請求することができる。

４　改装工事の結果、共用部分に重大な影響が生じた場合には、管理組合は工事を行った区分所有者に対して工事の撤去を要求できるが、これには区分所有者全員の同意が必要である。

問１６　解答

正解　３　（難易度B）

１　×　区分所有法第32条によると、共用部分が損なわれた場合でも、他の区分所有者の利害に関わる修復が必要な場合は、管理組合の決議を経て行うべきであり、単独での決定は認められない。

２　○　正しい。区分所有法第7条に基づき、共用部分に影響を及ぼす改装には管理組合の承認が必要である。

３　○　正しい。民法第709条により、故意または過失による不法行為があった場合、損害賠償請求が認められる。共用部分への無許可の影響は、この不法行為に該当する可能性がある。

４　×　区分所有法第32条によれば、管理組合は共用部分への影響について、必要な決議を経た後に撤去を要求することができるが、これに区分所有者全員の同意は法的に必要ではない。ただし、実際には管理組合の決定により決められる。