【問 4】 保証債務に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、債務は令和4年4月1日以降に生じたものとする。

1 保証人は、債権者に対して、主債務者の資産状況などを照会する権利を持つ。

2 保証人が保証債務を履行した後、主債務者がその債務を履行することが不可能となった場合、保証人は、その債務を履行した分だけ、主債務者に対して返還請求することができる。

3 保証債務の履行が求められた場合、保証人は、債務の全額を履行しなければならないという規定があっても、その履行額は主債務の額を超えることはできない。

4 主債務者が債務を履行しない場合、債権者は直ちに保証人に対して債務の履行を請求することができ、主債務者に対する履行請求は必須ではない

問4 解答

正解 4 (難易度B)

1.○ 正しい。

民法第466条第1項に基づき、保証人は債権者に対して主債務者の資産状況等についての情報を照会することができる。

2.○ 正しい。

民法第468条により、保証人が保証債務を履行した場合、主債務者に対して返還請求することができる。これは保証人が代位して債権者に支払った場合、その支払った金額について、主債務者から返還を求めることができるという権利である。

3.○ 正しい。

民法第466条第2項に基づき、保証人が負担すべき保証債務の額は、主債務の額を超えることはできない。

4.× 民法第467条によれば、原則として、債権者は、主債務者に対する履行の請求が不可能または無益であると認められる場合に限り、保証人に対して債務の履行を直ちに請求することができる。したがって、主債務者に対する履行請求が必須ではないという表現は誤りである。

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