宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が受け取ることができる報酬についての次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1.Aが、Bから賃貸借の媒介を依頼され、Bからの特別の依頼に基づき、遠隔地への現地調査を実施した。その際、当該調査に要する特別の費用について、Bが負担することを事前に承諾していたので、Aは媒介報酬とは別に、当該調査に要した特別の費用相当額を受領することができる。
2.Aが、土地付建物について、売主Bから媒介を依頼され、この媒介が使用貸借に係るものである場合は、当該建物の通常の代金をもとに報酬の限度額が定まるが、その算定に当たっては、不動産鑑定業者の鑑定評価を求めなければならない。
3.Aが、居住用建物の賃貸借について、貸主B及び借主Cの双方から媒介の依頼を受けるに当たって、依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、借賃の1か月分の0.55倍に相当する金額以内である。ただし、媒介の依頼を受けるに当たって、依頼者から承諾を得ている場合はこの限りではなく、双方から受けることのできる報酬の合計額は借賃の1か月分の1.1倍に相当する金額を超えてもよい。
4.Aは、土地付建物について、売主Bから媒介を依頼され、代金400万円(消費税等相当額を含み、土地代金は100万円である。)で契約を成立させた。現地調査等の費用については、通常の売買の媒介に比べ6万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する旨、Bに対して説明し、合意の上、媒介契約を締結した。この場合、AがBから受領できる報酬の限度額は22万5000円である。
問27 解答
正解 3 (難易度:B)
1.× 解説:特別な費用については、宅地建物取引業法上の報酬とは別に受領できるが、実際の特別費用については消費税等を含む必要があり、選択肢の記述が正確ではない。
2.× 解説:土地付建物の媒介においては、不動産鑑定業者の鑑定評価を求める必要はない。報酬の限度額は宅地建物取引業法に定められている。
3.○ 正しい:この選択肢は宅地建物取引業法に従っており、正しい記述である。
4.× 解説:報酬の限度額の計算方法が誤っている。宅地建物取引業法に定められた報酬の限度額の計算方法に従って計算しなければならない。
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