次の記述のうち、土地区画整理法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1.土地区画整理組合の設立の認可があった日以後、換地処分の公告がある日までの間、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地利用の変更を行おうとする者は、土地区画整理組合の許可を受けなければならない。
2.土地区画整理組合は、定款に別段の定めがない場合においても、換地計画に係る区域の一部について工事が完了した段階で換地処分をすることができる。
3.仮換地を指定したことにより、使用し、又は収益することができる者のなくなった従前の宅地については、当該宅地を使用し、又は収益することができる者のなくなった時から換地処分の公告がある日まで、土地区画整理組合が当該宅地を管理する。
4.清算金の徴収又は交付に関する権利義務は、換地処分の公告によって換地についての所有権が確定することと併せて、施行者と換地処分時点の換地所有者との間に確定的に発生するものであり、換地処分後に行われた当該換地の所有権の移転に伴い当然に移転する性質を有するものではない。
問20 解答
正解 2 (難易度 B)
1.○ 正しい
土地区画整理法第47条によれば、土地区画整理組合の設立の認可があった日以後、換地処分の公告がある日までの間、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地利用の変更を行おうとする者は、土地区画整理組合の許可を受けなければならない。
2.× 解説
土地区画整理法第38条により、土地区画整理組合は、定款に別段の定めがある場合において、換地計画に係る区域の一部について工事が完了した段階で換地処分をすることができる。定款に別段の定めがない場合には、換地処分はできない。
3.○ 正しい
土地区画整理法第39条により、仮換地を指定したことにより、使用し、又は収益することができる者のなくなった従前の宅地については、当該宅地を使用し、又は収益することができる者のなくなった時から換地処分の公告がある日まで、土地区画整理組合が当該宅地を管理する。
4.○ 正しい
清算金の徴収又は交付に関する権利義務は、換地処分の公告によって換地についての所有権が確定することと併せて、施行者と換地処分時点の換地所有者との間に確定的に発生するものであり、換地処分後に行われた当該換地の所有権の移転に伴い当然に移転する性質を有するものではない。これは、土地区画整理法第40条に基づくとともに、最高裁判所判例(昭和55年3月26日判決)により確定されている。
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