4-6土地売買契約において、売主Xと買主Yが契約を締結し、売買代金の支払いと土地の引渡しが行われた後に関する次の記述のうち、民法及び不動産登記法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

問6 権利関係 

土地売買契約において、売主Xと買主Yが契約を締結し、売買代金の支払いと土地の引渡しが行われた後に関する次の記述のうち、民法及び不動産登記法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア Yが売買代金を支払い、Xから土地の引渡しを受けた後、Xが死亡した場合、Yは所有権移転登記をしなくても、Xの相続人に対して土地の所有権を主張できる。

イ Yが所有権移転登記を行わないまま、Xが第三者Aに対して同じ土地を売却し、Aが所有権移転登記を先に備えた場合、YはAに対して所有権を主張できない。

ウ Yが所有権移転登記を行わないまま、土地についてXが抵当権を設定し、抵当権設定登記をした場合、Yは抵当権設定に基づく強制執行から土地を保護することができない。

エ Yが所有権移転登記を行った後に、Xが無権利者として第三者Bに対して同じ土地を売却し、Bが所有権移転登記を備えた場合、Yの所有権はBの登記によって影響を受けない。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 なし

問6 解答

正解 2 (難易度:A)

ア.× 誤り。民法177条によれば、不動産の所有権移転は、所有権移転登記をすることによってのみ対抗力を持つ。YがXの死後に所有権移転登記を行っていない場合、Xの相続人に対して所有権を主張することはできない。

イ.○ 正しい。不動産登記法22条によれば、所有権移転登記がなされることにより、その登記の効力が生じる。Yが登記を怠り、第三者Aが所有権移転登記を先にした場合、YはAに対して所有権を主張することができない。

ウ.○ 正しい。不動産の所有権に関する登記がなされていない場合、第三者に対する対抗力を持たない(民法177条)。したがって、Yが登記を行っていない間にXが抵当権を設定し、登記をした場合、Yはその抵当権設定に基づく強制執行から土地を保護することはできない。

エ.× 誤り。Yが所有権移転登記を行った後は、Xが無権利者として第三者Bに対して土地を売却し、Bが登記をしたとしても、Yの所有権に影響は及ばない(不動産登記法22条)。したがって、この記述は誤りである。

したがって、正しい記述は二つあり、「2 二つ」が正解です。

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