令和５年度問４３　宅地建物取引業者Ａが媒介により宅地の売買契約を成立させた場合における宅地建物取引業法第37条の規定により交付すべき書面（以下この問において「37条書面」という｡）に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

問４３　宅建業法

１　Ａは、買主が宅地建物取引業者であるときは、37条書面に移転登記の申請時期を記載しなくてもよい。

２　Ａは、37条書面を売買契約成立前に、各当事者に交付しなければならない。

３　Ａは、37条書面を作成したときは、専任の宅地建物取引士をして37条書面に記名させる必要がある。

４　Ａは、天災その他不可抗力による損害の負担に関する定めがあるときは、その内容を37条書面に記載しなければならない。

問４３　解答

正解　4　（難易度：C）

1．×　誤り
宅地建物取引業法第37条に基づく書面には、宅地の売買に関する重要事項が記載されなければなりません。これには移転登記の申請時期も含まれます。買主が宅地建物取引業者であっても、この要件は変わりません。したがって、買主の属性に関わらず移転登記の申請時期を記載する必要があります。

2．×　誤り
宅地建物取引業法第37条に基づく書面は、売買契約が成立した後に交付されます。売買契約成立前に交付することは求められていません。法的には契約成立後の交付が適切です。

3．×　誤り
宅地建物取引業法第37条の書面には、宅地建物取引士が記名・押印する必要がありますが、専任である必要はありません。重要なのは、その宅地建物取引士がその取引に関与し、適切な監督のもとで書面が作成されることです。

4．〇　正しい
宅地建物取引業法第37条に基づく書面には、契約に関する重要事項を記載しなければなりません。これには、天災その他の不可抗力による損害の負担に関する定めも含まれます。契約の当事者がこれらのリスクを理解し、適切に対処できるようにするため、その内容の記載が必要です。

参考法令・資料：宅地建物取引業法。