【問 9】 借地権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。(難易度:B)

1 借地権者は、借地期間中、土地を使用する権利を有するが、土地の所有者の同意なく、土地に新たな建物を建築することは許されない。

2 借地権の期間が満了した後、借地権者が土地を返還しない場合、土地の所有者は、土地を取り戻す権利を有する。

3 土地の所有者が借地権を消滅させるために、強制執行を行いたい場合、裁判所の判決を得る必要がある。

4 借地権者が、土地を使用している期間中に、土地上の建物を第三者に売却した場合、借地権は自動的に第三者に移転する。

問9 解答

正解 4 (難易度B)

【解答と解説】

1.× 民法第261条において、借地権者は土地を使用する権利を有しますが、新たな建物を建築する場合、土地の所有者の同意が必要という明確な規定は存在しない。ただし、実務上、土地の所有者の同意を得ることが一般的である。

2.× 借地権の期間が満了した後であっても、ただちに土地の所有者が土地を取り戻せるわけではない。返還の要求や、必要に応じて訴訟を経ることが想定される。

3.× 土地の所有者が借地権を消滅させるためには、通常、裁判所の判決を得る必要がある。しかし、この選択肢は「強制執行を行いたい場合」という条件を付けているため、その場合は裁判所の判決及び執行命令が必要となることを考慮する必要がある。

4.○ 正しい。借地権者が土地上の建物を第三者に売却しても、借地権そのものは自動的に第三者に移転しない。移転を希望する場合、別途の手続きが必要である(民法第265条参照)。

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