【問 50】 建築物の材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1 クロス張り合板(CLT)は、木材の持つ独特の質感を生かし、環境にやさしい建築材料として注目されている。

2 石膏ボードは、防音・断熱性に優れ、内装材として広く用いられている。

3 ステンレス鋼は、防錆性に優れているため、特別な表面処理を行わなくても海水や強い酸にも耐えうる。

4 セメントは、硬化すると水分を含むと膨張し、そのためにコンクリートの耐久性が低下する。

問50 解答

正解 4 (難易度:B)

1.○ 正しい

クロス張り合板(CLT)は、木材の層を交互に90度回転させて積層し、接着剤で結合したものです。このため、木材の自然な質感を持ちつつ、強度が高いという特性を持っています。また、木材を使用するため、CO2の吸収や環境負荷の低減などの環境に優しい特性もあります。

2.○ 正しい

石膏ボードは、中心が石膏で、両面が紙で覆われた建築材料です。防音性や断熱性に優れており、内装材としての使用が一般的です。

3.○ 正しい

ステンレス鋼は、鉄にクロムやニッケルなどを加えて製造される合金であり、これらの成分により高い防錆性を持ちます。そのため、特別な表面処理を行わなくても、さまざまな環境下でも錆びにくいという特性があります。

4.× 解説

セメントは硬化するときに水と結合し、化学反応によって硬化します。ただし、セメントが硬化した後、再度水分を含むと膨張するわけではありません。コンクリートの耐久性が低下するのは、他の要因、例えば塩化物の侵入やアルカリ-骨材反応などによるものです。したがって、この選択肢は不正確な記述となっています。

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