【問 3】 親権及び財産分与に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 夫婦間の財産契約は、婚姻後に変更することはできない。

2 離婚後も、親権は元の夫または妻のいずれかが有するものとなり、共同での親権の行使は認められない。

3 親権を行使することができない親がいる場合、その親の直系尊属が親権を行使することとなる。

4 夫婦が婚姻中に共同で取得した財産は、離婚の際には原則として半分ずつの分与がなされる。

正解:4 (難易度B)

問3 解答

正解 4 (難易度B)

【解説】

1.× 夫婦は、婚姻の際に財産の制度を選ぶことができます(民法第750条)。この制度は婚姻後にも変更することが可能です(民法第752条)。したがって、「夫婦間の財産契約は、婚姻後に変更することはできない」というのは不正確です。

2.× 日本の民法では、夫婦が離婚する際、親権を有する者を決定する必要があります。一方の親だけが親権を行使することとなるのが原則であり、共同での親権の行使は認められていません(民法第819条)。

3.× 親権を行使することができない親がいる場合、家庭裁判所がその親の代わりに親権を行使する者を指定することとなります。この指定は、親の直系尊属に限らず、適当な者に対して行われる場合もあります(民法第820条)。したがって、「その親の直系尊属が親権を行使することとなる」というのは正確ではありません。

4.○ 夫婦が婚姻中に共同で取得した財産(夫婦の共有財産)は、離婚の際、原則として半分ずつに分与されることとなります。これは、夫婦が共有した財産に関する分与の原則として広く認知されているものです。

以上の理由から、正しい選択肢は「4」です。

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