【問 10】 不動産の寄与分に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。(難易度:A)

1 寄与分とは、夫婦が結婚中に取得した財産のうち、配偶者の収入等を原因として取得したものを言い、離婚の際には分割請求ができる。

2 配偶者が収入を得ず、家事労働のみを行っていた場合、その配偶者の寄与分は認められない。

3 配偶者が独自の収入を使って購入した不動産であっても、結婚中に取得した場合は、寄与分の対象となる。

4 寄与分に関する請求権は、離婚の日から2年を経過すると、消滅する。

問10 解答

正解 2 (難易度:A)

1.○ 正しい

日本の民法における夫婦の財産制度は、夫婦が結婚中に取得した財産のうち、配偶者の収入等を原因として取得したものを寄与分として分割請求ができる。この制度は、夫婦間の財産関係を公平にするためのものである。

2.× 解説

民法の規定や判例によれば、配偶者が家事労働のみを行っていた場合でも、その労働を通じて家庭を支えたことで夫婦共有の財産が増加した場合、その増加分を寄与分として認めることができる。この点において選択肢2の記述は誤りである。

3.○ 正しい

夫婦間で取得した財産、たとえ一方の配偶者の独自の収入で購入されたものであっても、結婚中に取得した場合は、寄与分の対象として分割請求ができる。

4.○ 正しい

民法では、寄与分に関する請求権は、離婚の日から2年を経過すると、消滅するとされている(民法第768条第2項)。この期間内に請求をしない場合、その後での請求はできなくなる。

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