問4 権利関係
土地所有者であるAは、自己の土地の一部にBとCが共同で建物を建築し、その建物に関してBとCが共有者となることを認めました。後に、Bが自己の持分をDに譲渡しました。この場合、不動産登記法および民法の規定に基づいて、次のアからエまでの記述のうち、正しいものを全て掲げたものは、次の1から4のうちどれか。
ア BがDに持分を譲渡した場合、土地の登記名義人であるAの同意がなければ、Dは建物の共有者にはなれない。
イ BとCの間で建物の共有に関する契約があった場合、BはCの同意なくしてDに持分を譲渡できない。
ウ 建物の共有者であるBとCの持分に関する登記がなされていない場合、Bの持分譲渡はDに対して効力を有しない。
エ Bの持分譲渡により、DはCと共に建物の共有者となる。
1 ア、イ
2 イ、ウ
3 ウ、エ
4 エ
問4 解答
正解 4 (難易度:C)
1.× アの場合、土地の登記名義人であるAの同意は、建物の共有持分の譲渡には必要ではありません。建物の共有持分は、土地所有者の同意なしに譲渡することが可能です。
2.× イの場合、共有者間の契約があったとしても、共有者の一方が他方の同意なしに持分を譲渡することは法律上可能です。ただし、契約に特約がある場合はその限りではありません。
3.× ウの場合、建物の共有者に関する登記は、譲渡の効力には影響しません。持分の譲渡は登記の有無に関わらず効力を持ちます。
4.○ 正しい。エの場合、Bが自己の持分をDに譲渡したことにより、DはCと共に建物の共有者となります。この譲渡は、登記や他の共有者の同意なしに効力を持ちます。
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