令和2年度問35排水・通気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

令和2年度

問35 排水設備

排水・通気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 排水管の継手の形状は、合流する排水が自然に流れるように直角ではなく、大曲工ルボやY継手、TY継手等が用いられている。
2 排水・通気用耐火二層管をマンションの排水管に使用することは、最近は、少なくなっている。
3 特殊継手排水システムは、メーカーの機種や適用高さの違いによって許容流量値に違いがあるため、SHASE-S218 (集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法(公益社団法人空気調和・衛生工学会) )の排水能力値を許容流量値とし、その範囲内で使用する。
4 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管は、接合にはねじ継手が使用できないため、メカニカル接合型の継手を使用する。

問35 解答

正解 2 (難易度:B)

1.× 排水管の継手には直角継手よりも水の流れをスムーズにするために大曲りエルボやY継手、TY継手が用いられることは適切である(建築設備技術基準解説)。

2.○ 排水・通気用耐火二層管の使用頻度が最近少なくなっているかについての具体的な資料や根拠が示されていないため、この記述は不適切である。現在の建築基準法や関連する技術基準では、耐火性能を持つ管材の使用についての厳格な規定があり、その使用頻度を一般化して述べるのは適切ではない。

3.× 特殊継手排水システムにはメーカーによって許容流量値に違いがあるため、SHASE-S218の排水能力値を許容流量値として、その範囲内で使用するのは適切である。

4.× 排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管では、接合方法としてねじ継手が使用できないという記述は不適切である。この種の管材にはねじ継手やメカニカル接合型の継手のどちらも使用可能であり、接合方法は施工条件や設計によって選択される(日本水道協会規格 JWWA G 116)。

選択肢に類似の過去問は確認されておらず、不正解の選択肢については、それぞれの技術基準や業界基準に照らして誤りを指摘しています。

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