【問題10】 鉄筋コンクリートの劣化現象に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

コンクリート

1 .コンクリートの中性化は、コンクリートが空気中の炭酸ガス、水中に存在する炭酸、その他の酸性のガスあるいは塩害によりアルカリ性を失っていく現象である。

2 .コンクリートの強度劣化は、低品質材、使用環境、熱作用、化学作用、疲労等によってコンクリートの強度が低下する現象である。

3 .コンクリートのひび割れは、打ち込んだ時点では一体であったコンクリート部材に、その後コンクリート強度以上の外力が作用して生じた破壊現象で、コンクリートの打継ぎなどコンクリートの不連続部分と発生過程が同じである。

4 .凍害は、コンクリートの水分が凍結融解し、ひび割れが発生する等して表面から次第に劣化していく現象である。

問10 解答

正解 3 (難易度:B)

1.○ 正しい

コンクリートの中性化は、コンクリートが外部からの炭酸ガスやその他の酸性ガス、塩害などにより、アルカリ性を失い中性化する現象を指します。

2.○ 正しい

コンクリートの強度劣化は、使用されている材料の質、使用環境、さまざまな外部要因などによって、コンクリートの持っていた強度が低下する現象を指します。

3.× 解説

コンクリートのひび割れは、さまざまな原因で生じる現象であり、打継ぎなどの不連続部分と発生過程が同じとは限りません。また、コンクリートには初期収縮や乾燥収縮などの原因によるひび割れもあります。したがって、この選択肢の記述は不適切である。

4.○ 正しい

凍害は、コンクリート内部の水分が凍結と融解を繰り返すことにより、コンクリートの表面や内部でひび割れや剥がれなどの劣化が進行する現象を指します。

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