令和2年度問34排水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

令和2年度

問34 排水設備

排水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 排水横管の最小勾配(こうばい)はSHASE-S206 (給排水衛生設備規準・同解説(公益社団法人空気調和・衛生工学会) )によると、管径65mm以下の場合1 /50と定められている。
2 排水横管は、流速が遅く汚物やスケールが付着しやすくなったり、流速が速いため汚物が取り残されたりすることがないように、1 .5 ~ 3 m / s未満の流速となるように勾配(こうばい)を設定する。
3 公共下水道への敷地外排除方式について、近年の下水道は豪雨時に下水道からの逆流回避のため分流式が原則になっている。
4 .ディスポーザーの排水方式は、ディスポーザーを台所流しに取り付け、生ごみを破砕して水とともに専用排水管で排水して排水処理システムに導き、公共下水道の排除基準に合致するように処理して放流するものである。

問34 解答

正解 2 (難易度:C)

  1. ○ 排水横管の最小勾配に関して、SHASE-S206には管径65mm以下の場合1/50という勾配が推奨されています。これは排水の流れを確保しつつ、管内の詰まりを防ぐためのもので、この記述は正確です。
  2. × 排水横管の適切な流速は、一般的には0.6 m/sから1.0 m/s程度とされています。1.5 ~ 3 m/s未満では、流速が速すぎて汚物が取り残されることは少なく、むしろ流速が遅い場合に汚物の堆積が問題となります。したがって、この選択肢は不適切な記述です。
  3. ○ 公共下水道への敷地外排除方式に関して、分流式は豪雨時の逆流を避けるために用いられることが多いです。これは、雨水と生活排水を別々に処理するシステムで、近年多く採用されているため、この記述は適切です。
  4. ○ ディスポーザーの排水方式についての記述は正しいです。ディスポーザーは台所流しに取り付け、生ごみを破砕し、専用の排水管を通して排水処理システムに導くものです。処理された排水は公共下水道の排除基準に合致するようにして放流されます。

不正解の選択肢2に関しては、推奨される排水横管の流速に関する情報が誤っています。適切な流速は、管内の汚物がスムーズに流れると同時に堆積しないようにするために重要で、1.5 ~ 3 m/s未満の流速は一般的な排水管では高すぎると考えられます。参考となる資料には、SHASE-S206や日本の建築基準法などがあります。

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