令和2年度問28 マンションのアルミニウム製手すりに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

令和2年度

問28 建具

1 鋼製手すりを撤去しアルミニウム製手すりを設置する改修では、騒音、粉じんを避けるために、コンクリートに埋め込まれている根元部分は撤去せずに、新規に手すりを設置する方法が望ましい。
2 手すりに使用するアルミニウム合金の複合皮膜とは、陽極酸化皮膜の上にさらに塗装するもので、耐食性に優れた表面処理方法である。
3 手すりの改修工法の一つである乾式工法には、あと施工アンカーエ法が用いられるが、アンカー強度の関係により、金属拡張系アンカーを用いることはできない。
4 手すりの必要水平荷重強度は、バルコニーに設けるものも、廊下用のものも同じとなる。

問28 解答

正解 2 (難易度:C)

1.× 鋼製手すりを撤去しアルミニウム製手すりを設置する際、根元部分を撤去せずに新規に設置する方法は、既存の構造への影響が少なく騒音や粉じんの低減には有効かもしれませんが、安全性や強度面で問題が発生する可能性があり、一般的には適切な工法とは言えません。適切な撤去と設置工程は、安全基準と現場の状況に基づいて決定されるべきです。

2.○ 手すりに使用されるアルミニウム合金の複合皮膜は、陽極酸化皮膜の上にさらに塗装を施すことで、耐食性を高める表面処理方法です。この技術は、外観の美しさとともに耐候性や耐食性を向上させるために用いられることが多く、手すり材料として適切です。

3.× 乾式工法におけるあと施工アンカー法は、確かにアンカー強度が重要な要素ですが、金属拡張系アンカーを一律に使用できないというわけではありません。適用可否は、具体的な工法の要件、手すりの設計、そして建物の構造によって異なります。従って、この一般的な断定は適切ではありません。

4.× 必要な水平荷重強度は、バルコニーや廊下の位置、使用状況、法令などに基づいて異なる場合があります。一概に同じとは言えず、それぞれの状況に適した設計基準が適用されるべきです。

【解説】
アルミニウム製手すりは軽量で耐食性に優れており、建築物のバルコニーや廊下などで広く使用されています。選択肢2にあるように、陽極酸化皮膜にさらに塗装を施すことで耐食性を高める方法は一般的であり、これが最も適切な選択肢です。他の選択肢は、安全基準や工法の選定において誤解を招く可能性があります。手すりの設置や改修は、安全性を最優先に考える必要があり、関連する建築基準や法規を遵守することが重要です。この問題の難易度はCと設定されており、実務での経験や専門知識が求められます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました