問28 給水
1 .給水管等の折損により漏水して水が消失することを防止するために、水槽からの給水分岐部となる給水口端に緊急遮断弁を設けると災害時に有効である。
2 .高置水槽は、電極による起動水位と停止水位の検知で揚水ポンプが発停し、それに加え満水警報水位、減水警報水位、ニュートラル水位があるのが基本で、最低5本の電極を必要とする。
3 .躯体利用のコンクリート製受水槽が使用されている場合は、床上設置で六面点検ができるFRP製等の水槽に変えることが望ましい。
4 .防災拠点建築物の飲料用水槽の設計用標準震度は、耐震クラスAを適用する。
問28 解答
正解 4 (難易度:C)
1.○ 適切。水槽からの給水分岐部に緊急遮断弁を設けることは、給水管の折損による漏水や水の消失を防ぐために有効です。災害時に迅速に水漏れを防止できるため、この措置は適切であると言えます。
2.○ 適切。高置水槽は、電極を用いて揚水ポンプの発停を制御します。起動水位、停止水位、満水警報水位、減水警報水位、ニュートラル水位を検知するための電極が基本的に必要であり、最低でも5本の電極が設置されるのが一般的です。
3.○ 適切。躯体利用のコンクリート製受水槽は、点検や清掃が困難な場合があります。床上設置で六面点検が可能なFRP製等の水槽に変更することは、衛生的な維持管理や長期的な耐久性を向上させるために望ましいとされています。
4.× 不適切。防災拠点建築物の飲料用水槽の設計用標準震度に耐震クラスAを適用するという固定的な規定は存在しません。実際には、建築物の所在地や重要性、機能等に応じて適切な耐震クラスが選定されるべきであり、一律にクラスAを適用するのは不適切です。耐震設計は、それぞれの建築物の状況に応じた柔軟なアプローチが求められます。
解説:飲料用水槽の設計と管理には、安全性、衛生性、耐久性を確保するための様々な配慮が必要です。緊急遮断弁の設置、揚水ポンプの制御、清掃や点検のしやすさ、そして適切な耐震設計など、それぞれの要件を適切に満たすことが求められます。特に防災拠点建築物においては、その機能を維持するためにさらに厳しい基準が適用されることが一般的ですが、耐震クラスの選定は様々な要因を考慮して行われるべきであり、一律にクラスAを適用するというのは適切ではありません
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