令和5年度問7 長期修繕計画の作成の方法に関する次の記述のうち、長期修繕計画作成ガイドラインによれば、最も不適切なものはどれか。

令和5年度

問7 長期修繕計画

1 .概要は、敷地、建物・設備及び附属施設の概要、関係者、管理・所有区分、維持管理の状況、会計状況、設計図書等の保管状況等について示すことが必要である。

2 .単価は、既存マンションの場合、過去の計画修繕工事の契約実績、その調査データ、刊行物の単価、専門工事業者の見積価格等を参考として設定する。

3 .単価は、現場管理費・一般管理費・法定福利費、大規模修繕瑕疵保険の保険料等の諸経費および消費税等相当額を単価に含めないで別途設定する方法がある。

4 .推定修繕工事費は、推定修繕工事項目ごとに、数量に単価を乗じて求めるほかに、一式とした概算金額として算定することもできる。

問7 解答

正解 4 (難易度:C)

1.× 概要には、敷地、建物・設備及び附属施設の概要、関係者、管理・所有区分、維持管理の状況、会計状況、設計図書の保管状況などについて示すことが必要です。これは長期修繕計画作成において重要な基礎情報であり、この記述は適切です。

2.× 単価を設定する際には、過去の契約実績、調査データ、刊行物の単価、専門業者の見積もりなど様々な情報源を参考にします。これは現実的で合理的なアプローチであり、不適切ではありません。

3.× 単価には、現場管理費、一般管理費、法定福利費、保険料などの諸経費および消費税相当額を含めるかどうか、プロジェクトによって異なることがあります。これらを単価に含めないで別途設定する方法があるというのは適切な記述です。

4.○ 推定修繕工事費の算定方法として、項目ごとに数量に単価を乗じて求める方法は一般的ですが、一式として概算金額を算定することは推奨されていないか、あるいはガイドラインによっては指導されていない可能性があります。長期修繕計画においては、できるだけ具体的かつ正確なコスト見積もりが求められるため、一式として概算する方法は適切ではないと考えられることが多いです。

【解説】
長期修繕計画の作成においては、具体的かつ詳細な情報に基づいた計画が重要です。敷地や建物の詳細な概要、単価の適切な設定、諸経費の考慮などは、計画の正確性と実行可能性を高めるために不可欠です。推定修繕工事費の算定においても、一般的には具体的な数量と単価に基づく計算が推奨されます。一式としての概算金額は、不確実性が高く、実際のコストと大きく乖離する可能性があるため、最も不適切な方法と考えられることが多いです。この問題の難易度はCに設定されており、長期修繕計画作成の基本的な原則と方法に関する理解が求められます。

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