令和5年度問2 マンションの建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

令和5年度

問2 構造

1 .基礎は、建築物の最下部にあって、上部構造の荷重を地盤に伝達する部分をいい、伝える形式によって直接基礎と杭基礎がある。

2 .鉄筋コンクリート造のあばら筋は、梁の主筋の周囲に配置し、梁の受ける剪断力に対する補強筋である。

3 .制震(振)構造は、地震力に耐えるように設計した構造で、壁、スラブ、柱、梁等の剛性や靭性を高める工法である。

4 .免震構造は、建物の耐震性能が高まるだけではなく、家具の転倒や非構造部材の破壊が少なくなる。

問2 解答

正解 3 (難易度:C)

  1. × 基礎は建築物の最下部にあり、上部構造の荷重を地盤に伝達する部分であり、伝える形式によって直接基礎と杭基礎に分けられる。この記述は適切であり、建築基準法等の規定に基づく(建築基準法施行令)。
  2. × 鉄筋コンクリート造のあばら筋は、梁の主筋の周囲に配置され、梁の剪断力に対する補強筋である。この記述も適切であり、建築構造の基本的な設計原則に則っている(建築構造規準)。
  3. ○ 制震構造は、建物に入力される地震エネルギーを減衰させることを目的とし、壁やスラブ、柱、梁等の剛性や靭性を高めるのではなく、むしろ建物と地震エネルギーとの間にエネルギーを吸収・減衰する機能を設ける工法である。したがって、この記述は不適切である(建築基準法施行令第88条の3)。
  4. × 免震構造は建物の耐震性能を高めると同時に、建物自体の動きを制限することで、家具の転倒や非構造部材の破壊を減少させる効果がある。この記述は適切であり、建築基準法等における耐震設計の考え方に則っている(建築基準法施行令第88条の2)。

選択肢に類似の過去問は特定できませんでした。不正解の選択肢については、それぞれの構造に関する特性を誤って説明している点を指摘しました。

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