問2 マンションの構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

令和2年度

1 鉄筋コンクリート造の帯筋は、柱の主筋の周囲に配置し、主筋とコンクリ を拘束することにより、せん断耐力を向上させる。
2 鉄筋コンクリート構造は、圧縮強度が高く引張強度の低いコンクリートを鉄筋の引張強度によって補った構造方式である。
3 プレストレストコンクリート構造を採用したスラブ(床)の場合、プレストレスを導入することによって大スパン構造が可能であるが、部材に曲げ亀裂が発生しやすくなる欠点がある。
4 ラーメン構造は、柱と梁、床版を回転が生じない剛接合として建物の骨組みを構成している。

問2 解答

正解: 4(難易度C)

× 鉄筋コンクリート造の帯筋は、確かに柱の主筋の周囲に配置され、主筋とコンクリートを拘束してせん断耐力を向上させます。ただし、帯筋は柱の主筋の周囲に配置するのではなく、梁やスラブに配置されることが一般的です​1​。

○ 鉄筋コンクリート構造は、コンクリートの高い圧縮強度と、鉄筋の高い引張強度を利用して、全体として強度を向上させる構造であり、この記述は正しいです​2​。

× プレストレストコンクリート構造は、コンクリートのひび割れを抑制し、耐久性を向上させるためにプレストレスを導入する構造です。この構造により、大スパン構造が可能となりますが、部材に曲げ亀裂が発生しやすくなるという記述は不正確です。実際には、プレストレスの導入により、コンクリートの引張応力を相殺し、ひび割れを防止することができます​3​​4​​5​​6​。

× ラーメン構造は、柱と梁で枠組みを作り、建物を支える構造のことです。この構造は、柱と梁の接合部を剛接合することで、横からの揺れに強く、大きな空間を実現できる等のメリットがあります。しかし、回転が生じない剛接合という記述は不正確で、実際には剛接合は構造の安定性を保つために重要であり、回転に対する制約は具体的に明示されていない

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