1 .コンクリートのひび割れ幅が大きい場合の補修工法は、ひび割れ幅、ひび割れの動きの有無等で決定する。
2 .Uカットシール材充填工法は、ひび割れ幅が1mmを超え、かつ動きがあるひび割れに対し、幅10mm、深さ10 ~ 15mmにU字型の溝を切り、切り粉の清掃後シール材メーカーの指定するプライマーを塗布し、シーリング材を充填する工法である。
3 .ひび割れ被覆工法は、微細なひび割れ(幅0.2mm以下)の場合に用いられ、ひび割れの挙動(温度変化による開閉や乾燥の進行に伴うひび割れの拡大など)が大きくなると、ひび割れの動きに追従し難いことから、可とう性エポキシ樹脂を使用する必要がある。
4 .樹脂注入工法は、コンクリートの微細なひび割れ、動きのあるひび割れに問題なく使用することができ、他のひび割れ補修工法と比べ長期の耐用年数が期待できる。
問12 解答
正解 4 (難易度 B)
1.○ 正しい。コンクリートのひび割れ幅、およびひび割れの動きの有無は、補修工法を決定する際の重要な要因である。
2.○ 正しい。Uカットシール材充填工法は、特定のひび割れ幅と動きがあるひび割れに適用される工法であり、この選択肢の記述はその特性を正確に反映している。
3.○ 正しい。ひび割れ被覆工法は微細なひび割れに適しており、ひび割れの挙動が大きい場合は、ひび割れの動きに追従することが困難となるため、適切な材料選択が求められる。
4.× 不正解。樹脂注入工法は、微細なひび割れや動きのあるひび割れに適用することができるが、他のひび割れ補修工法と比較して「長期の耐用年数が期待できる」と一律に述べるのは誤りである。工法の適切な選択や施工状況、使用される材料の質など、多くの要因が耐用年数に影響を与えるため、この記述は一般的ではない。
解説:
樹脂注入工法は、微細なひび割れや動きのあるひび割れに有効であるが、その耐用年数を一般的に他の工法と比較して最も長いと断定するのは不適切である。各工法の長所と短所、適用範囲が存在し、適切な施工や材料選択、環境条件などが耐用年数に影響を与えるため、一律の評価は困難である。
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