問21 長期修繕計画
マンション管理業務における長期修繕計画の資金計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 長期修繕計画に基づく資金計画は、将来にわたって発生する修繕費用の見積もりに基づいて、修繕積立金の適切な積立額を算出する。
2 資金計画の策定に当たっては、インフレーションや将来の不確実性を考慮して、積立額に一定の上乗せを行うことが推奨される。
3 修繕積立金の積立額は、管理組合の総会で承認された後、区分所有者から徴収される。
4 長期修繕計画の見直しに伴い、資金計画も定期的に見直す必要はない。一度策定された資金計画は、変更を加えることなく維持されるべきである。
問21 解答
正解 4 (難易度:A)
1.○ 正しい
長期修繕計画に基づいた資金計画は、将来にわたる修繕費用の見積もりに基づき、必要な修繕積立金の積立額を算出することが目的です。これにより、将来の大規模修繕に対して資金を確実に準備することができます。
2.○ 正しい
将来のインフレーションや不確実性を考慮して積立額に一定の上乗せを行うことは、資金計画において推奨されるアプローチです。これにより、予想外の費用増加に対応する柔軟性を確保することができます。
3.○ 正しい
修繕積立金の積立額は、管理組合の総会での承認を経て、区分所有者から徴収されます。これにより、管理組合全体で資金計画に基づく修繕積立金の積立てに同意するプロセスが確立されます。
4.× 不適切
長期修繕計画は、建物の状態や市場環境の変化に応じて定期的な見直しが必要です。それに伴い、資金計画も見直す必要があります。一度策定された資金計画が永続的に適切であるとは限らず、定期的な見直しを通じて計画の適切性を保つ必要があります。
解説:
4の選択肢が不適切である理由は、長期修繕計画及びそれに基づく資金計画は、定期的な見直しを必要とするものであるためです。建物の使用状況の変化、修繕技術の進歩、経済環境の変動など、多くの要因が資金計画に影響を及ぼす可能性があります。したがって、計画は柔軟に見直しを行い、常に現状に適した内容を保つことが重要です。
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