問３　マンションの管理組合Ｘが、クリーニング業者Ｙとの間で締結した定期清掃の請負契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、適切なものはいくつあるか。

ア　Ｘは、Ｙとの別段の合意がない限り、Ｙに対し、定期清掃を開始した時に報酬の全額を支払わなければならない。

イ　Ｘは、定期清掃が完了した後でも、Ｙに生じた損害を賠償して請負契約を解除することができる。

ウ　Ｙの行った定期清掃に契約不適合がある場合、Ｘは、その不適合を知った時から１年以内にその旨をＹに対して通知しなければ、履行の追完の請求をすることができない。

エ　請負契約が定期清掃の完了前に解除された場合であっても、Ｙが既にした定期清掃によってＸが利益を受けるときは、Ｙは、Ｘが受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。

１　一つ
２　二つ
３　三つ
４　四つ

問３　解答

正解：２　（難易度 C）

１．ア：×　解説：報酬の支払い時期は、通常、定期清掃が完了した時点であるため、この記述は不適切である。民法623条が適用される。

２．イ：×　解説：定期清掃が完了した後に請負契約を解除することはできない。ただし、Ｙに生じた損害を賠償することができる。民法641条が適用される。

３．ウ：○　正しい：Ｙの行った定期清掃に契約不適合がある場合、Ｘは、その不適合を知った時から１年以内にＹに対して通知しなければ、履行の追完の請求をすることができない。民法640条が適用される。

４．エ：○　正しい：請負契約が定期清掃の完了前に解除された場合であっても、Ｙが既にした定期清掃によってＸが利益を受けるときは、Ｙは、Ｘが受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。民法644条が適用される。