令和５年度問３２　管理組合が管理組合の運営において、電磁的記録及び電磁的方法を採用する場合に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。

問３２　管理組合運営

1 　集会の議事録は、規約にその旨の定めがなくても、電磁的記録により作成することができる。

2 　管理規約は、規約にその旨の定めがなくても、電磁的記録により作成することができる。

3 　議決権の行使は、集会の決議又は規約にその旨を定めることにより、書面に代えて電磁的方法によることができる。

4 　集会の決議は、規約にその旨の定めがなければ、電磁的方法によることができない。

問３２　解答

正解　４　（難易度：B）

1．×　誤っている。区分所有法では、管理組合の運営において電磁的記録を採用する場合、規約にその旨の定めが必要です。したがって、規約にその旨の定めがない場合、議事録を電磁的記録により作成することはできません。

2．×　誤っている。管理規約も議事録と同様に、電磁的記録により作成するためには規約にその旨の定めが必要です。このため、規約にその旨の定めがなければ、管理規約を電磁的記録により作成することはできません。

3．○　適切。区分所有法において、議決権の行使を電磁的方法によることができるとするには、集会の決議または規約にその旨の定めが必要です。したがって、この選択肢は区分所有法の規定を正確に反映しています。

4．×　不適切。集会の決議を電磁的方法によることができるかどうかは、規約にその旨の定めがあるかどうかに依存します。規約に電磁的方法を採用する旨の定めがない場合、集会の決議を電磁的方法によることはできません。したがって、この選択肢は、規約の定めがない場合に電磁的方法によることができると誤解を招く表現で不適切です。

不正解の選択肢1、2、4は、区分所有法における電磁的記録や電磁的方法の採用に関する規約の必要性についての誤解に基づいています。選択肢3は区分所有法の規定を正確に理解しています。正しい運用のためには、規約にその旨の定めがあるかを確認することが重要です。