問14 Aは、Bとの間で、甲アパートの1室である101号室をBに貸す旨の賃貸借契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

パート3

1 Aは、実際には101号室を貸すつもりはなかったが、Bからの要求に応じて賃貸借契約を締結した場合において、Bがそのことを知り、又は知ることができたときは、賃貸借契約は無効となる。

2 Aは、101号室に隠れた欠陥があることを知っていたが、Bにそのことを告げずに賃貸借契約を締結したときは、賃貸借契約は無効となる。

3 Bは、甲アパートの近くに新しいショッピングモールが開業すると考えて101号室を借りたが、そのような事実がなかったときは、Bがショッピングモールの開業を理由に借りたことがAに表示されていなくても、Bは賃貸借契約を解除することができる。

4 Bは、友人のCから甲アパートが非常に静かであることを聞いて、Aと賃貸借契約を締結したが、実際には騒音がひどかった場合において、BがCからの情報を理由に賃貸借契約を締結したことをAが知らず、かつ、知ることもできなかったときは、Bは賃貸借契約を解除することができない。

問14 解答

正解 2 (難易度:C)

1.× 解説:民法90条によれば、契約の意思表示が虚偽である場合、相手方がその虚偽を認識しているか、または認識すべきである場合、無効となる。そのため、この選択肢は正しい。

2.○ 正しい:Aが隠れた欠陥を知りながら、それを告げずに賃貸借契約を締結した場合、民法548条により、Bは契約解除や減額請求を行うことができるが、契約は無効にはならない。

3.× 解説:民法549条によれば、重要な事由に誤信があった場合に契約を解除できる。ただし、その誤信は契約相手方に対して表示されている必要がある。選択肢に記載されている状況では、Bがショッピングモールの開業を理由に借りたことがAに表示されていないため、Bは賃貸借契約を解除することができない。

4.× 解説:民法549条によれば、重要な事由に誤信があった場合に契約を解除できる。ただし、その誤信は契約相手方に対して表示されている必要がある。選択肢に記載されている状況では、BがCからの情報を理由に賃貸借契約を締結したことがAに表示されていないため、Bは賃貸借契約を解除することができない。

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