問4 Xが所有する乙土地を担保に、Y銀行から融資を受けるに当たり、乙土地にZのために地上権を設定した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。ただし、乙土地には、Zの地上権以外の担保権は設定されていないものとする。

パート3

1 地上権設定当時、乙土地上にX所有の建物があった場合には、当該地上権の効力は当該建物にも及ぶ。

2 地上権設定当時、乙土地が更地であった場合、当該地上権の実行手続により買い受けたAから乙土地の明渡しが求められたときには、Xは、その請求に応じなければならない。

3 地上権の設定行為において別段の合意がない限り、被担保債権の利息は当該地上権によって担保されない。

4 Zの地上権は、Xに対しては、被担保債権が存在していても、時効によって消滅する。

問4 解答

正解 2 (難易度:C)

1.× 解説:地上権は建物や構築物に対する権利であり、土地に対する権利ではないため、地上権の効力が土地に及ぶことはない(民法234条)。

2.○ 正しい:地上権は担保として設定されているため、地上権の実行手続により買い受けたAが乙土地の明渡しを求めることができ、Xはその請求に応じなければならない(民法234条、374条)。

3.× 解説:地上権は、担保目的物(建物や構築物)に関する権利であり、被担保債権の利息に関しては言及していない(民法234条)。通常、担保物に関する権利が設定された場合、被担保債権の利息も担保される(民法402条)。

4.× 解説:Zの地上権は、時効によって消滅することがあり得るが、Xに対してのみ消滅するわけではない。地上権が時効によって消滅する場合、被担保債権の時効が完成される必要がある(民法167条)。

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