【問 41】 区分所有者Ｘが、自己の所有するコンドミニアムの専有部分をＹに賃貸する契約において、ＸＹ間で合意した次の特約のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、無効であるものを全て含む組合せはどれか。

ア Ｙが、賃料を3回以上滞納した場合、Ｘは賃貸契約を無通知で終了する特約

イ Ｙは、賃貸借の契約期間中、当該物件を第三者に再賃貸することができる特約

ウ Ｙが破産した場合、賃貸借契約は自動的に終了する特約

エ ＹがＸの承認なしに、専有部分の改築を行うことができる特約

1　ウ・エ

2　ア・エ

3　イ・ウ

4　ア・ウ・エ

問４１　解答

正解　2　（難易度B）

1．ア Ｙが、賃料を3回以上滞納した場合、Ｘは賃貸契約を無通知で終了する特約

×　解説: 借地借家法第44条によれば、家主が賃料の滞納を理由に契約を解除する場合には、まず滞納賃料の支払いを求める催告が必要であり、無通知での終了は無効とされます。

2．イ Ｙは、賃貸借の契約期間中、当該物件を第三者に再賃貸することができる特約

○　正しい: この特約は民法及び借地借家法の規定に違反していないため、有効である。

3．ウ Ｙが破産した場合、賃貸借契約は自動的に終了する特約

×　解説: 借地借家法第25条に基づくと、借家人の破産だけを理由として賃貸借契約を終了することはできません。この特約は無効です。

4．エ ＹがＸの承認なしに、専有部分の改築を行うことができる特約

×　解説: 区分所有法第25条によれば、専有部分の改築は他の区分所有者の利益を害するものでない限り、その部分の所有者の承認を得て行うことができます。しかし、賃借関係においては、所有者であるＸの許可なしに改築を行うことは通常許されない。この特約は無効と考えられる。

以上の解説を基に、無効な特約を含む組み合わせは「ア・ウ・エ」であるため、正解は2となります。