問14 行政法
行政事件訴訟法における取消訴訟の提起に関する次のア~エの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア.取消訴訟は、行政処分に対して不利益を被った者が、その処分の取消しを求めるために提起する訴訟であるが、処分がなされた日から1年を経過すると、提起することはできない。
イ.取消訴訟の対象となる行政処分は、具体的個別の行為に限られるため、一般的抽象的な行政規則や命令は対象外である。
ウ.取消訴訟を提起することができるのは、当該行政処分により直接的かつ個別に権利または法律上の利益を侵害された者に限定される。
エ.取消訴訟において、原告が処分の存在を知った日から6か月を経過しても訴訟を提起できるが、これは行政処分の公示がなされていない場合に限る。
1 ア・イ
2 ア・ウ
3 イ・ウ
4 イ・エ
5 ウ・エ
問14 解答
正解 3 (難易度:C)
ア.× 取消訴訟は、行政処分に対して不利益を被った者がその処分の取消しを求めるものですが、提起期間に関する一律の1年ルールは存在しません。提起期間は法律によって異なり、場合によっては特定の期間内に提起する必要があります。
イ.○ 正しい。取消訴訟の対象となるのは具体的個別の行政処分です。一般的抽象的な行政規則や命令は、直接の取消訴訟の対象外ですが、これらに基づく具体的個別の行政処分は対象になります。
ウ.○ 正しい。取消訴訟を提起できるのは、当該行政処分によって直接的かつ個別に権利または法律上の利益を侵害された者です。これは、訴訟提起の資格(適格性)に関する基本原則です。
エ.× 取消訴訟においては、原告が処分の存在を知った日から一定期間内に訴訟を提起する必要がありますが、これは行政処分の公示の有無にかかわらず適用されます。また、具体的な期間は法律によって異なる場合があります。
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